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自動車の歴史

オールドルック

自動車の誕生

自動車が誕生したのは1769年、フランスのニコラ・ジョゼフ・キュニョー将校が、蒸気で動く三輪自動車を発明したのが最初といわれています。
この車は大砲を運搬するために発明され、スピードは10km以下と非常にゆっくりとしたスピードだったそうです。
走行実験中にハンドルを切り損ねて壁に激突した世界最初の交通事故を起こした自動車でもあります。
その後、ジェームズ・ワットが新方式の蒸気機関を開発したことで、技術が発展していきました。

また、電気自動車が1873年にイギリスで実用化されました。1899年には100km/h超えを達成しています。

ガソリン車の誕生

ガソリン車が誕生したのは1885年にドイツ人のゴットリープ・ダイムラーが4ストロークエンジンを開発し、翌1886年には四輪車を開発しています。
同時にドイツ人のカール・ベンツがガソリンエンジン搭載の三輪車を開発、販売しました。
その後、ダイムラーのエンジンの製造ライセンスを持っていたフランスのパナール・エ・ルヴァソール社は、世界で初めてフロントエンジン・リアドライブ(FR)方式を考案しました。
1891年にFR方式を採用したパナール・ルヴァソールを販売しています。このパナール・ルヴァソールの機構は「システム・パナール」と呼ばれ、現在の自動車の基礎を築いたといわれています。
同時期に空気入りのタイヤや円型のハンドルが発明され、乗り心地や操作性が向上しました。

1895年にフランスのパリからボルドーまでを往復する自動車レースが開催されました。完走した自動車の9台中8台がガソリン車だったため、ガソリンエンジンの優位性が証明されたレースといわれています。
なお、優勝したのはパナール・ルヴァソールです。

自動車の量産化と普及

1900年代初頭までは蒸気自動車が主流でしたが、フランスのド・ディオン・ブートンは1900年にガソリン車の販売を開始しました。
1901年にはアメリカでもオールズモビル・カーブドダッシュが量産車を発売しています。
1903年にはヘンリー・フォードがフォード・モーターを設立し、大衆向けの自動車を開発。初年度に1万台が製造され、普及に貢献しました。

特に自動車が大衆化するきっかけになったのが、1912年にキャデラックが採用したセルフ・スターターです。
これまでの自動車はエンジンをかけるのに重いクランクハンドルを力いっぱい回さなければならず、女性や老人ではエンジンをかけることが難しく、男性でも骨折や死亡してしまう事例もあったほどです。
このセルフ・スターターにより誰でも簡単にエンジンをかけられるようになったため、あっという間に広まりました。

自動車の大衆化が進むと、高級車も登場。イギリスのロールスロイスやアメリカのキャデラックなど高価な高級車が登場し、貴族や富豪が富の象徴として競って手に入れていました。